退院の日
本日の痛みレベル=6.0
朝,6時に痛みで目が覚める。
あわてて,ボルタレンを1錠のむ。これでOK。
ついに退院だ。
まず,顔を洗って,髭を剃る。
体を拭いて,新しい下着に着替える。
ロッカーや戸棚の中から,荷物を取り出し,かばんに詰める。
来たときよりも美しく
を合言葉に,お掃除を開始する。
机も,床も,戸棚の中も,キッチンも,綺麗に磨き上げる。
*****
掃除が一通り終わった頃,実習生のF君がやってくる。
まだ,世間に染まってなく希望で一杯という感じの好青年だ。
いろんなお話をする。
そうこうしているうちに,
婦長さんが,請求書を持ってこられた。
今までお世話になったお礼を言って,
経理に入院費用を支払いに行く。
これで,全ては終わり。
スーツに着替えて,
荷物を持って,
看護婦さん達に挨拶をして,
無事ご退院
さっそくSクリニックに駆け込む
向かいのSクリニックに退院の報告に行く。
10時過ぎだというのに,無茶苦茶混んでる。
しょうがないから,黙って待つ。
*****
やっと順番が回ってきた。
とりえあず,現状を言い,
まだ,痛いと言ってみる。
S先生,
「ん? 手術して1週間以上なるのに,ボルタレンがいるほど痛いって,おかしいなぁ。」
なんておっしゃる。
口の中を見るなり,
「あっ,感染症を起こしてる」
と,口に出したものの,
「しまった!」という顔をする。
「ちょっと,主治医のM医師に電話をかけて状況を聞きます。」
とおっしゃられ,別室にひっこまれてしまわれた。
どういった会話が交わされたかは,分からない。以下は私の想像である。
「矢野さん,痛いって来たけど,感染症起こしてるゾ。」S医師が文句を言う。
「はぁ〜,今日元気で退院しましたけど。。。」能天気にM医師が答える。
「抗生剤はいつまで,何を使ってたの?」S医師が当然のことを聞く。
「いつものフロモックスですよ。」と何が問題か分かっていないM医師。
「あれだけ痛いって,言ってるのにほっておいたの?」常識的にS医師が聞く。
「いやぁ,すっごい癒着でしたので,切りまくりましたから。。。」
とM医師が言い訳する。
S医師はバカらしくなって会話を打ち切る。
*****
とりあえず,新たに抗生剤をもらい,2日後に,また,来るように言われる。
とにかく,感染症を治さないと,痛みは引かないようだ。
やっぱり,何かあったのだ。
おそらく,痛みの質が変わったとき,すでに感染症に冒されていたと思う。
その前まで,順調に痛みが引いていたのに,おかしい。
もっと早く気がつけよぉぉぉ
やっと会社へ
世の中にはもっと重篤な病人さんがおられるけど,私にとっては,
長い,長い,入院生活がやっと終わった。
会社へ帰り,自分の机に座り,この入院記をまとめている。
なんて幸せなことだろう
感染症なんておまけをもらったけど,
世の中には,大学病院にもっと酷いことされた人は一杯いる。
よくぞ,感染症くらいですんだもんだ。
まだ,しばらく痛いだろうけど,
それも,時間とともに治るだろう。
よかった。よかった。
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本日のご教訓
・根性で感染症は克服できない
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