WALKERA 4#6



ちょっと大きな4#3

今回は年末に発注したため, かなり時間がかかって届いた。 (Jadeさんはすぐに出荷してくれた)

4#6は思ったよりも大きい。ロータ径の寸法で勝手に 4#34G6 の中間かと思っていたが,見た感じは全く同じ大きさだ。 ロータは20mmほど短い。
重さは, 全備重量80gなので,4G3(71g)よりも重く,4G6(89g)よりは少し軽い。


ヘッド周りは4#3に非常によく似たヒラー型である。
4#3よりかなり大きい。もちろんブレードも少し大きい。



テールは 4G6 と全く同じである。
メインが固定ピッチで,テールが可変ピッチって,あまり知らない。 流石,Walkera。


それどころか,よく内部を見ると,フレームは 4G6 と全く同じである。
この4#6という機体は, 4G6 のヘッドを4#3風の固定ピッチヒラーに変えたものと言える。
受信機は不思議と横置きである。 横置きのジャイロが安く入手できたのかな?

箱出し初飛行

いつものように,何の調整もせずに,とりあえずホバリングしてみた。
箱出し初飛行
こりゃあ難しいぞい。
どうも,我々ORCは, mSR だの CB-100 だので,すっかり堕落したようだ。
ヒラー機がうまく飛ばせない。 舵の効きがかなり遅れる。
ブレードが小さすぎるのか,スロットルに対する反応がイマイチである。

パドル交換

4#6には,少し分厚いスタビライザーのパドルが同梱されている。 標準のパドルは0.47g,この厚い方は0.57gで,0.1gだけ重くなっている。
これに付け替えて,再度挑戦してみた。
ハドルを交換してホバリング
ほとんど変わらない。ちょっと挙動がマシになっているのは,練習の成果だろう。 と言っても,二人で1電池しか飛ばしてない。
何度も墜落しているので,1電池で何分飛ぶかは分からなかった。 5分以上は飛んだ気がする。

パドルを戻して練習

かなり怪しい旋回飛行
パドルはあまり変わらなかったので,オリジナルに戻して,少し練習。
フラフラしながらも,何とか室内で旋回できるようになった。

さて,お約束のNG集。
あっ痛! 動画集
重い割にはなかなか壊れない。 これだけ落としまくって,キャノピーの端が割れただけだ。

スワッシュ・リンクの調整

これだけ落としまくった後,どうもホバリングが前後に傾いているのに気がついた。 動画を見ていただければ分かるが,ホバリング時テールが下がっている。
どうやら,姿勢を見たとき,テールが下がっているので, 水平に戻そうとエレベータを切ってしまうみたいだ。で,激突。
スワッシュとスタビのアームのリンケージをよく見ると, なんと,傾いている。左右の寸法が違う。


最近は,箱出しで何の調整もせずに飛ばしてこれたので,ORCも堕落した。
Walkeraをなめてはいけない。 やっぱり,それほど真剣に組み立てていないのだ。
ノーズ・ペンチでリンケージを回して,スワッシュとスタビ・アームが水平になるように調整する。
これだけで,ずいぶん安定性がよくなった。ほんと!


この機体はなかなか楽しめる。O君は気に入らんと言ってるけど,僕はかなり気に入ってる。
緊張感がたまらん!

スタビを重くしてブレードを締める

どうも安定が悪いので,スラビライザーの重りを少し増やしてみた。
1φのハンダ5cmで約0.3g。それをスタビの両端に巻きつける。
これでかなり安定した。不思議と舵の効きがよくなった。
普通,スタビを重くすると舵の効きは悪くなるのだが,このへんは微妙なバランスなんだろう。
次に,ドラッグ・ボルトをきつく締めて,ブレードの動きを抑制する。
ブレードの先端に12gの重りを付けて動く程度の硬さにする。
これでかなりホバリングは安定する。


メイン・ロータ・シャフトの交換

ある角度以上傾くと,ひどく安定を崩しリカバーできなくなることが多々あった。
メイン・ロータ・シャフトのガタが原因かと,調べてみると, なんと,シャフトの寸法が足らない。
ちょっとした衝撃で端に寄ると,ブレード・グリップの片側の支持が外れてしまう。
これだ! 激突の原因は


オリジナルのメイン・ロータ・シャフトは1.5φ径,長さ13.6mmである。
ブレード・グリップから抜けなくするには,長さ15.0mm必要である。
1.5φのピアノ線は手持ちがなかったので,1.5φのステンレス・パイプを15.0mmに加工して メイン・ロータ・シャフトを作った。


15.0mmのシャフトを組み込む。
これでブレード・グリップから外れることはなくなる。
飛ばしてみると,かなり安定してリカバーもほぼ問題なくできるようになった。
4#3Bと同等以上の飛びになった。


ベル・ヒラー化

4#6をベル・ヒラー化するにあたり,最初考えたのは,混合バー
4G3Blade controllerを使う方法だ。
まず,ロータ・ヘッド部のリンク・ボールを外す。
ネジ・ロックされているので,けっこう硬い。
少しハンダで温めてから抜いた方がよい。
折らないように注意する。


ネジ径(M1.2)は同じなので, Blade controllerを取り付ける。

残念ながら,スタビライザーとのリンク棒の角度がつき過ぎて,スムーズに動かない。
混合バーのリンク・ボールが長すぎるのである。
さらに,バーが直線なのでスワッシュ・リンク部分との距離が長すぎる。
と言うことで採用を見送った。


そこで, 4#3 のベル・ヒラー化で使った,混合バーを使うことにした。
なんとなく,ある程度角度があった方が,うまくいきそうに思えたからだ。
例によって,モデラでジュラルミンを削りだす。
バリを綺麗にとる。

ロータ・ヘッド部のネジ径はM1.2なので, ピンバイスで中心に1.2φの穴を開ける。
最初,1.0φのドリルで下穴を開けてから,1.2φのドリルで穴を広げた方がうまくいく。


ロータ・ヘッド部から取り外したリンク・ボールは,同じくM1.2なので, 1φの穴を開けてから,M1.2のタップでネジを切る。
タップが無ければ,M1.2のネジの先をヤスリで尖らせてねじ込めばよい。
このリンク・ボールはベル・リンクに使う。
なぜなら,スタビライザーとのリンケージには, ボールの棒部分がもっと短くなければならないからだ。


スタビライザーとのリンク部分には,Jadeで購入した4G3の金属Blade controllerの リンク・ボールを使う。
たまたま余っていただけで,
4#3 のスワッシュとスタビライザをつなぐリンク棒(HM-4#3A-Z-08) を半分に切って使ってもよい。 穴径が異なる(0.8φ)だけで作業方法は同じだ。


1.2φの穴をあけて,リンク棒を差し込む。
4#3の部品を使う場合は0.8φの穴になる。


奥までしっかり差し込んで,ボールと反対側の先を潰す。
抜けないようにするためだ。


瞬間接着剤を流し込んで,ボールと板の距離を0.7mm程度になるまで押し込む。
あまり短すぎてもダメだし,長すぎるとスタビライザとのリンケージがうまくいかない。


裏側にはみ出た部分をヤスリで慎重に削り取る。
リンケージの反対側の面は滑らかな方がよい。
最終的には#1000くらいのサンドペーパつるつるに磨いておく。

これで混合バーの制作はおしまい。
4#3のベル・ヒラー化 のときに作った混合バーとほとんど同じだ。


出来上がった混合バーをM1.2x5mmのネジでロータ・ヘッドに取り付ける。
本当はジュラルミンの厚み部分を残してネジを切った部品がよいのだけど, なかなか入手できないし,M1.2のダイスはかなり扱いにくい。

スムースに動くギリギリまでネジ込んで, 反対側につき出たネジ部分に瞬接をほんの少し流し込む。
それほど力のかかる部分ではないので,これで大丈夫だろう。


4#3のベル・ヒラー化 のときとは違って,ベル・リンクの棒は,4G3のリンケージ棒 (HM-4G3-Z-05)を使うことができる。
穴中心間の長さを16.5mmにするとちょうどよい。

慎重にリンケージを組み上げて完成!
リンクが渋い場合は, タミヤ・セラミック・グリス を塗ってよく馴染ませる。


真上からみたところ。
左写真の黄色で示した部分の隙間に注意すること。
長すぎるとスタビライザーの動きが渋くなり, 短すぎると混合バーと干渉する。



さっそく試運転。
ベル・ヒラー4#6 初飛行
こりゃあいい!
あまり上手な旋回とは言えないが,3電池目にしては,さらに,ORC的には,まぁ,安定してると思う。
走り出したら止まらないヒラー機が,制御しやすいベル・ヒラー機に変貌した。
偶然にもベル・ヒラー比もちょうどよい。
小舵を切ったとき,ほんの少し揺り戻しある。
室内ではちょうどよいくらいだ。
室外では,もう少しベル比を下げた方がよいかもしれない。

ベル・ヒラーにしたお陰で,やっと1電池落とさずに飛ばせるようになった。
室内をゆっくり旋回すると,1電池で8分30秒飛ばせた。
思っていたより長時間飛行できる。

1電池飛行後のモータの温度は約55度(室温17度)である。
これも思っていたより低かった。(今年の大阪は寒いからか?)
4G6 のとき,室温29度でモータ温度62度だから,室温17度換算だと50度。 4#6の方がちょっと高めだ。



残る問題は,スロットルの反応が悪いことだ。
モータが悪いか,アンプが悪いかよく分からない。
可変ピッチではよかったかもしれないが,固定ピッチでは,Walkeraブラシレスはいまいちだ。
スロットルの反応が鈍いため高度を一定に保つのが難しい。
(もちろん,腕の問題でもある。)
ブラシ・モータに変更するのも本末転倒だし,どうしようか思案中である。

つづく。。。。

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