13デイズ
私はこの映画のような歴史モンが好きである。
真実でなくても,それなりに歴史に浸る気分になれる。
期待通りこの作品も
少し長かったけど素晴らしかった。
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物語はケネディ大統領と補佐官の1日から始まる。
大国の大統領ってのは忙しいのだ。
そこにキューバの偵察写真が登場する。
まだ偵察衛星の無い時代だ。
高高度偵察機が主役だ。
偵察機の撃墜シーンが少しおかしかったけど,
まぁこの映画の主題じゃないのでヨシとしましょう。
ここからがこの映画の面白いところだ。
危機感を非常にうまく表現している。
見ていてドキドキの連続。
そして大統領の迷いと決断。
なんと言ってもケビン君がいい。
ちょっぴりワザとらしいところもあるけど,
補佐官の苦労を極自然に伝えてくれる。
映像も悪くはない。
想像していたよりも,華麗に政治の舞台裏が表現されている。
次のシーンが予測できない楽しさを得ることができる。
ただ残念なのは国際政治がこの映画の主題なので,
ストーリ自体が少々難解なことだ。
当時の国際政治の状況を知らないと退屈するかもしれない。
落合信彦氏の米国に関する本を読んでから見た方がいいかもしれない。
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1962年と言えば,日本は経済成長真っ只中。
第3次世界大戦なんぞ誰も心配してる余裕はない。
皆が働いて働いて今日の日本の基盤を作った。
まさか,そんな深刻な問題がキューバで起きているとは,
どれほどの人が考えただろう。
もちろん私は幼児だったので覚えていない。
誰もが戦争は嫌だろうけど,残念ながら大東亜戦争以降,
全世界が平和だった日はない。
攻める方も攻められる方も言い分はある。
一つはっきりしてることは,
人類は戦争が好きなのだ。
とりあえず,旧ソ連の核兵器が交戦国にばら撒かれないことを祈る。
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この映画の,ご教訓
・ソ連は悪い国だ!
・やっぱりケネディーは凄い人だった。
・日本もロドンを何とかしろよな。
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