ジュラシック・パークIII


 このシリーズは第1作目からトンデモの連続だった。 今回もトンデモを確認するために見に行ったようなものだ。 おまけに,時間の都合で日本語版だったもんだから, ガキが煩いのなんの。
*****
 さて,さて, 恐竜公園に行く理由が尽きたのか, 今回は最初からとほほの匂いが充満してる。 あの程度の資力の持ち主がパラセールで島の周囲を飛べるなら, もっと大勢の人間が飛んでるぞ。 誰だって恐竜は見たい。 ツアー会社が恐竜観測ツアーを組まないわけがない。 で,想像どおりパラセールは恐竜島に不時着してしまう。
 さらに,それからがトホホの連続だ。 救援に向かうのが素人なんだから,どうしようもない。 せめて,ヘリで海岸に降りろよな。 まるで殺されに行ったようなもんだ。 それに,母親が煩すぎる。 まるでワザと危険を呼び込んでいるようで白ける。
 実は恐竜は知能が発達していたという学説は筋としては面白い。 それなら,卵くらいちゃんと隠せよな。 それに,もっと集団生活になじまないとね。
 最後に鳥恐竜が島の外に出て行く。 これはどうやらジュラシック・パーク4を作る伏線に思える。 今度はマンハッタンの摩天楼のテッペンに恐竜が巣でも作るのかな?
*****
 最近,恐竜の滅亡に関して,いろいろな新事実が分かってきた。 以前は隕石衝突説が有力だったが, どうも,それだけでは説明がつかない。 滅んだと言っても1億年の歴史を持つ種だ。 人類よりもうんと歴史が長い。 人類は,と言うと, 映画館の中のガキを見てると, とても1億年も生き残れないような気がする。
 恐竜鳥類の始祖という説がある。 恐竜の化石を調べると,骨格を始め,生態がきわめて鳥類に類似している。 さらにDNAレベルでも確証が得られたらしい。 真実はまだまだ闇の中だけど, ジュラ紀に頭を馳せるのも楽しいもんである。
 恐竜映画を見るたびに, 大昔読んだコナン・ドリル失われた世界?を思い出す。 あのときの純粋な感動はもう得られないのか?
======
 この映画の,ご教訓
・恐竜とは喧嘩しない方がいいだろう。
・飛行機はすぐには飛び上がれない。
・恐竜の卵を見つけても,決して持って帰ってはいけない。

独断的映画評論2001年版目次へ戻る