メトロポリス
実はこれを見る前に,無声映画のメトロ・ポリスを見た。
手塚さんは題名だけ同じと言い張っていたらしいが,
確かに幾つかの共通点はあるが,全く別の映画だ。
アニメ映像は美しいが,ストーリが最悪の映画だった。
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物語は未来社会の描画から始まる。いわゆる手塚ワールドである。
とにかく美しい。
こんなにも美しく,輝かしい未来が待っているのか,と,嬉しくなってくる。
最高級のアニメ。それがこの映画の全てである。
初めて手塚漫画に接したのはいつの日だったろう?
その頃,21世紀という未来にとてつもなく大きな夢を抱いていたような気がする。
その頃考えていた未来は,常にバラ色だった。
ただ漠然と,この映画のような風景になるもんだと信じていた。
時が経つにつれ,知識を蓄え悪事を覚えてるうちに,
そんな夢もだんだん薄れいった。
そして,今,実際に21世紀の入り口に立ってみて,
はて,これが我々の夢見ていた未来だったのか?
と,考えてしまう。
この映画を見終わって,いったい何が言いたい
のかさっぱり分からんかった。
未来に期待を与えてるわけでもない。
さりとて,暗黒の未来でもなさそうだ。
まるで主張を感じることができないのである。
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先日,ロボットフェスタ2001に行ってきた。
いろんなロボットが展示されていた。
確かにASIMO君はすごい。
鉄人28号程度なら,もう少しで達成できそうな気がする。
けど,鉄腕アトムまではいったい何年かかるだろう。
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この映画の,ご教訓
・ロボットを馬鹿にしてはいけない。
・ロボットは人類の敵かもしれない。
・美少年ロボットより美少女ロボットの方がいいゾ!
●独断的映画評論2001年版目次へ戻る