プルーフ・オブ・ライフ


 最近何かと話題を提供してくれるメグちゃんの映画。 私の周りにはM君を始め彼女のファンは多い。 かなり期待して映画館へ。 終わり方が気に入らんかったけど,それ以上によかった
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 誘拐をビジネスにしてるテロ集団から人質を救出するビジネスのお話だ。 現地に慣れ親しんだ技術者が誘拐される。 ところが,運悪く誘拐保健が切れてるため身代金を出さない。 ここが日本の企業と違うところだ。 そこに我らが英雄クロウ君の登場。 無料奉仕でメグちゃんを助けてあげる。 この動機は何やら怪しげなんだけど,まぁ,よしとしましょう。
 クロウ君の救出作戦が始まる。 人権擁護派の人達が見たら腰を抜かす内容だ。 誘拐犯人とは言えど,それを仕事として暮らしている家族だ。 交渉も何もなく皆殺し。 戦争だから,当然と言えば当然なんだけど, 見方によっては虐殺だ。
 戦闘シーンは迫力に欠ける。 派手さもない。武器がヘボすぎる。 実際の戦闘だと,もっと地味なんだろうけど, 戦う男達の描写がいまいちと感じた。
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 あれほど警告されている地域でも,相変わらず誘拐が起きている。 それも日本人が狙い打ち。つい最近もY産業の社員が誘拐されている。 彼らも注意はしてるんだろうけど,注意ばかりしていては商売にならない, ということか。
 それを承知で現地に社員を送りだしてる企業側に問題がある。 だから,言うなりに身代金を支払う。 その額より現地からもたらされる収入の方が大きいんだろう。 身代金が新たな戦力を生む。またまた誘拐が繰り返される。
 確かに一連のプロセスは商活動に他ならない。 何の産業もない発展途上国の知恵とも言える。 それでも,やっぱり,私は,この卑劣な行為をビジネスとは認めたくない。 簡単に身代金を支払うことに,ジレンマを感じてるのは私だけではあるまい。
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 この映画の,ご教訓
・誘拐には断固戦うべきだ。
・テロ地域には行かない方が懸命だ。

独断的映画評論2001年版目次へ戻る