スナッチ


 試写会の券をF君にもらった。公開前に見るなんて久しぶりのこと。 最近忙しくてぴあも読む暇がないので,先入観無しで見た。 タランティーノ風のせわしない映画だった。 決して退屈したわけじゃあない。
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 後から聞いた話だと,宣伝によるとまるでブラピを主人公扱いしてるらしい。 確かに彼はカッコよく決めてるが,決して主演ではない。 と,ここまで書いて,ハテ,主演はいったい誰だったんだろう。
 物語自体は非常に単純だ。 ダイアを取り巻くいろんな人の思惑と行動面白可笑しく描かれている。 とにかくシーンの移り変わりが激しい。 時間も前後する。けど,見ていて決して分かりにくいわけではない。 考える間もなく,映画の中に引き込まれていく。
 一応,ダイアを追いかける設定になってるが, 実はこの映画にとって,ダイアなんぞどうでもよく, それを取り巻く人間達の行動を描いている。 いつのまにか,あれ,この人達何をしてるんだったかな? なんて思ってしまう。
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 さて,この映画の主題は何だろう。 これもまたよく分からん。  サブ・タイトルがアタマ使ってるだったので, 知能犯の物語だと私は思っていた。 アイルランド流浪民が無茶苦茶に扱われているが,本当かいな? と思う。 B級アクション映画のようであり,そうでもない。 もちろんボクシング映画でもない。 喜劇でもなければ悲劇でもない。
 そんなジャンルにとらわれない斬新な映画,とも言えなくもない。 が,やっぱり私はこの映画は好きになれない。 これは単に個人の好みの問題だ。
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 この映画の,ご教訓
・アタマを使うことは大切だ
・人命はでっかいダイヤより軽い。
・車は正規ディーラから買うべきだ。

独断的映画評論2001年版目次へ戻る