入院の日


 10時に来院するように言われていたので,早めに起きて, 会社に寄って,皆に簡単な挨拶をした。 もちろん,今朝から禁煙も実行している。 仙田君が最後の声だ,なんて,はしゃいで,ビデオを撮ってくれた。
会社を後にタクシーに乗る。
ついに入院だ。 否が応でも気持ちが高ぶる。
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 簡単な入院続きを終わり,病室に案内される。個室である。 綺麗な部屋だ。けっこう広い。 これから,この部屋に2週間お世話になると思えば, なんだか,楽しくなってくるのは,大阪人だからか?

●病室からの眺め



嬉しいことに13階にあるので,眺めが非常にいい。

 とりあえず,PHSの電波の入りを検査。 窓際なら問題なくアンテナ3本立つ。 ベッドのところに行くと2本になる。 まぁ,いいか。
 しばらくすると,看護婦さんが,院内を案内してくれた。 ここが風呂場とか, 治療室とか順に案内してもらう。 けど,地図を見たら書いてある。 彼女たちは地図を読めない人のために優しく案内してれる。
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 部屋に帰ると,昼食が用意されていた。
とりあえず食う。
食い終わったら,やることが無い。
「あのぉぉぉ,月曜日まで外泊してもいいでしょうかぁぁぁ」 遠慮がちに聞いてみる。
「あ,いいですよ。これに記入して,詰め所に声を掛けてから出て行ってくださいね。」
あっさり認められる。
なんのことは,手術前2日に入院という
単に規則のためだけ に入院したのである。
それ以外,今日入院しなければならない,という理由は何もないのだ。

とりあえず,荷物を整理して,ノートPCと財布だけを持って,
流石,お役所!!!
なんて,笑って病院を後にしたが, この規則重視が,最後まで私を苦しめることになるのだ。
もちろん, ルンルン気分でタクシーに乗る私は,まだ,分かっていない。
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 会社に帰る。
「ただいまぁ」
皆さん,怪訝な顔をしてこちらを見ている。
「何かマズイことをして追い出されたんですか?」 そんなことを言う奴は殴り飛ばす。
とりあえず,やりかけの仕事に専念する。 無性に煙草が吸いたくなるが,何とか我慢する。
煙草を吸う奴はアホじゃ!
と,自分に言い聞かせる。でも, アホでもいいから吸いたい とりあえず,腕立て伏せをする。 20回もすれば,吸いたくなくなる。
 こんな調子で土日大丈夫だろうか? でも,意思の力を信じよう。
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 良いか,悪いかは別にして,土曜,日曜は, しっかり走り込んだ。 6Kmも走れば,煙草は欲しくなくなる。
とにかく, 鉄の意志で月曜日を迎える。
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 本日のご教訓
・禁煙なんて簡単だ。
・煙草を吸う奴はアホや。
・全社,禁煙にする社長の気持ちが分かった。

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