退院日決定

本日の痛みレベル=6.0
 本日快晴。でも,相変わらず痛い。 そりゃあそうだ。ロクな疼痛治療をしてもらってない。 町医者以下の扱いなんだから。 痛みなんて取れるわけが無い。
それでも,不思議なモンで,だんだん痛みが減少してゆく。 体育会系の扱いに体が慣れてきたのかしら。 飲み食いさえしなけば,殆ど痛くない。 それでも
早く逃げ出したいぃぃぃ。。。。
あ,あ,あ,可愛そうな僕。 逃げるに逃げれない。
*****
手術4日後の扁桃腺切除跡
白く見えているのはいわゆるカサブタ。
この白い空洞部分にかつて扁桃腺があった。


退院日決定

 主治医のM医師が病室にやって来て,退院が決まったと言う。 順調に治ってるので,予定通り2週間で退院,7月15日だと宣言された。
ほんまに順調に治ってるんかいな?
順調にしては,やけに痛いゾ!!!
それは年のセイにされる。 「そりゃあ,矢野さんの年齢じゃ,若い人よりは,回復も遅いですよ。 でも,大丈夫,順調ですから。 退院後,痛みが引かなくても,お薬を出しますから。」
 なんて言われても,真実味が全くない。 とにかく,早く退院させて欲しいよぉぉぉ。

退院日の本当の意味

 拷問である昼食後, 看護婦さんがやって来て言う。 「食事は食べれましたかぁ???」あどけない笑顔で聞く。 「半分くらい」とLaLaVoiceが喋る。 「そろそろ普通食に切り替えないと,退院できないですよぉ〜」と脅す。
ゲッ!それが退院の条件なのか。頭の中が真っ暗になる。
「条件というわけじゃないけど,食べれないと退院してから困るでしょぉ」 と,マジで心配してくれてる。どうやら,それが規則みたいだ。
 別に痛い目して普通食を食べなくても, そのうち,傷が治るのだから,それまで, プロティンゼリーとかお豆腐を食べればよい。 京都南禅寺の坊さんは豆腐だけで生きてる。

どうやら,この病院は,看護婦さんまでが根性指向なようだ。
お役人様,勘弁してくだせぇ
と泣きついてみる。

「それじゃあ次回から,せめて軟食Aにしますね!」と言い捨て, 体育会系の看護婦さんは部屋から出て行った。
*****
 ここで,やっと,私は気付いた。 退院の日なんて,最初から2週間目って,決まっていたのだ。
患者がどんな状態であれ, 退院の日7月15日に,世間様に出しても恥ずかしくないように, 患者を鍛え上げる。 そういう恐ろしい意味が含まれていたのだ。 抗生剤の点滴終了,錠剤の投薬終了も, すべて,退院日を工程の最終として,予定されている。 患者の状態がどうであれ,退院工程表に従った治療を実施するのだ。 患者が予定どおり治らないと,
患者に根性を入れる
ことになる。 したがって, 抗生剤投与が終了した後,感染症なんぞに犯される患者は
根性が曲がってる
ことになり,トンデモない患者なのだ。
医師も,看護婦も,何の疑問も抱かず,さらに何の悪気もなく, 工程遵守に勤しむ。
この地点では,自分がそれほど酷い感染症に犯せれているとは 知らなかった。
単純に抗生剤の錠剤を呑まなくてよくなったから,喜んでいた。
助けてくれぇ〜
======
 本日のご教訓
・退院日は最初から決まっているのだ。
・工程遵守はどの世界でも同じかいな?
・「根性なし」と呼ばれても痛くない方がいい。

入院記TOPへ戻る    ▼次へ