まだ随分痛い

本日の痛みレベル=6.0
 痛みが一向に治まらない。 飲み込むと,かなり痛い。 痛いのを我慢して食べる。
昨日から,ほとんど変わっていない。 痛みも日々弱くなると希望も出るけど, 昨日と同じ痛みなら,ガックリくる。
 食事の後は,しばらくジンジンしてる。 やっぱり,酸性の痛み止めを欲しい。 私がもう少し経験豊富なら,何かヘンだぞ?と気付くのだけど, 流石に痛みの原因は分からなかった。 年いってるから治りが遅い説を信じていた。

鎮痛剤談義その2

 昼過ぎに,I薬剤師がやって来たので, 再度,鎮痛剤談義をやる。
もちろん,彼には処方する権限がないので,何もできない。 いったい,どうなっているのかを聞いてみた。  どうやら,この病院の医師達は,それほど深くは考えていないようだ。
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自分達が処方した薬に文句を言う患者こそが異常なのである。 病院が絶対服従の組織だから, 知らず知らずのうちに,患者にも,同じことを要求しているようだ。 すなわち白い巨塔を頂点に下位に患者が並ぶのである。
だから,何を言っても,
喘息患者には塩基系鎮痛剤
の一点張りなのだ。
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 そもそも
私は喘息患者じゃない。
そこからして間違ってる。 気管支過敏症気管支炎喘息とは異なる。 おおよそ,アレルギー体質の人間なら, あの杜撰な検査をすると,気管支過敏症と診断されるに違いない。 試しに,福山君や小川君が受けてみるとよい。

 喘息の人の体内に,アレルゲンが入るとIgE抗体が生成される。 この状態を感作(かんさ)と呼ぶ。さらにIgE抗体は肥満細胞からヒスタミン を遊離させ,このヒスタミンが気管支などに作用して狭窄を促す。 厳密には喘息のメカニズムはもっと複雑であるが,ヒスタミンが出てくるのは, 最後の最後の段階である。
 喘息の根本治療は,感作状態にならないように体を鍛えることである。 別に気管支がヒスタミンに対して過敏でも,感作状態にさえならなければ, 喘息発作は起きないのだ。
 ましてやアスピリン喘息非アレルギー喘息の代表だ。 確かに,成人喘息患者の約1割を占めるが, まったく発生メカニズムが異なる。 鼻炎を併発する場合が多いらしいが, 名前のとおり,過敏症(アレルギー)とも関係がない。
ましてや,私はアレルギー喘息と判明してるし,鼻炎でもない。 私が非アレルギー喘息である確率はウンと低い。
 鎮痛剤(NSAID)を服用すると,COXの作用が阻害されPGの産生が抑制される。 ゆえに痛みがなくなる。アスピリン喘息の原因は, COX阻害の副作用として気道収縮性のロイコトリエン類(LTC4,LTD4,LTR4) の生合成が高まり, 結果的に気道狭窄が起こるという説が一般的である。

 その他,めったにないアナフィラキーショックも, ボルタレンのホームページ に詳しく書かれている。 医療関係者向きのページだが, 内容は易しくまとめてあり,十分素人でも理解できる。
多分,ここの病院の医師達は不勉強だから, このような,製薬メーカの最新情報を読んでいないだろう。 だから,余計に怖いのだ。

 全く無関係なのに,喘息という言葉だけに怯えて 適切な治療ができないだけなのだ。 まさか,名前が同じだから,発生メカニズムも同じ, なんて思っていたわけじゃあないよねぇ。
前向きなら薬の安全性は簡単に検査できる。
素人なら無知で笑ってすませられるが, プロの医療従事者としては,恥ずかしい限りだ。
いや,実は,そんなこと全て承知の上で,患者に根性を求めていたのか。 患者は医者の言うことを無条件に聞くのが当たり前と考えているのか。
どっちにしても, 恥を知れ!
って叫びたい。

ちょっぴりマジな病院批判

医学医療とは異なる。 医療は患者の存在を忘れては成り立たない。 患者の立場でモノを考えられない人間は医療現場に出てくるべきではない。 研究室に籠もっていればいいのである。
でないと,社会の迷惑だ。
患者に対する奉仕の心を忘れた医者は島流しにすべきだ。
でないと,社会の迷惑だ。
そもそもこの病院, まともな疼痛治療ひとつできないのであれば, アレルギー体質患者を受け入れるべきじゃあない。
でないと,社会の迷惑だ。

それでも,入院したいという奇特な奴には,はっきりと
当院は喘息患者に対して疼痛治療をしませんので痛みは根性で我慢してください。
と名言すべきだ。
でないと,社会の迷惑だ。
それでも,入院したいというマゾな奴は患者になる資格があると思う。 もちろん,私が最初にそう言われていれば,躊躇無く別の病院へ行く。

不思議なことに, I大学病院にも,ペイン・クリニック部門が存在する。 やっぱり,喘息患者は受け入れていないのだろうか。 患者に根性を求めるんだろうか? 不思議は高まる。

脱獄計画

 どうも,我々は病院の選択に臆病になり過ぎている。 最初から聞きたいことは,はっきり聞くべきなんだ。
一番最初の診察時に
「喘息が気になるなぁ」とT医師に言われたとき,
喘息患者の受け入れに自信がないのですか? と,はっきり聞けばよかったのだ。
それで,きっちりした解答が得られないときは,即,別の病院を探すべきだった。 それより,何より,私は大学病院不要論者であることを忘れている。
全て 身から出た錆である。
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 が,ここまで来たら,何とか穏便に退院するまで我慢するしかない。 それには,鎮痛剤を入手しないと。 会社の私の机の中にはボレタレンロキソニンも山ほどある。
明日取りに帰ろう
そう決心すると,ずいぶん気が楽になった。 今夜はよく眠れそうだ。
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 本日のご教訓
・大学病院に入院するときは鎮痛剤持参だ。
・やっぱり大学病院には入院すべきじゃない。
・患者の痛みの分からん医師は現場に出てくるな!

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