退院前日

本日の痛みレベル=6.0
 11時過ぎに外泊から戻る。 T医師が診察を待っていてくれたようだ。 何かえらいハイな感じ。 喘息患者が退院するのが,余程嬉しいのか。
 乱暴に舌を押さえて口内の様子を検査し, 乱暴に舌を引っ張り出して,声帯の様子を鏡で見る。
「綺麗に治ってるぅ。問題なし。」
この間,3分の早業。すごいねぇ。
実は何も見てなかったのだ。
だいたい,このところ,ずっと,朝の痛みが緩和されていない。 鎮痛剤なしでは,やってられん。 これって,おかしいと思わんのかい?
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 主治医のM医師が,Sクリニックに向けたお手紙を持ってきてくれる。 そう,明日の帰りに寄って,保守をしてもらわないといけない。
もう2度と来るもんかぁ。。。
と言いたいのをグッと堪える。
M医師には責任がない。 彼は不勉強だけど, 比較的マトモな医者だ。 患者と,ちゃんと向き合っている。
が,それも,ここ数年だろう。 このような官僚体制の中で仕事を続けると, いつの間にか,患者の存在を忘れるんだろう。 そういう奴らが組織を牛耳ると,こんな病院になる,という見本のような病院だ。 まずは患者ありきではなく,まずは病院規則ありきなのだ。
 次の予約だ。と言って,M医師が予約表を差し出す。
もう2度とここには来ないと,考えていたけど, ここで,退院後1週間検診を受けなければ,主治医であるM医師に迷惑がかかるだろう。 彼に罪はない。イヤイヤ了承する。
この時点では,7月24日には来るつもりだった。
その後,結果としてキャンセルすることになる。
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 しばらくして,I薬剤師が退院後の薬を持ってきてくれる。
アホのひとつ覚えのソランタールだ
それも21錠もある。 この程度の痛み止めで効くくらいの痛みなら薬飲まなくて我慢する。 この部屋のゴミ箱に捨てて帰ってやろうか。 それとも,不要だから請求から差し引くように,って言ってやろうか。
けど,I薬剤師が可愛そうなので,持って帰ることにする。 彼も真面目だ。官僚機構に入って3年。 まだ毒されていない。それもあと数年だろう。可愛そうに...。
いろんなこと,ずいぶん長い時間話していた。
何しろ,今日は家で, 朝7時15分にロキソニンを飲んできてる。 ぜんぜん痛くない。
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 17時になったので,持参したボルタレンを飲む。 流石にもう鎮痛剤が切れているのか,飲み込むのが痛い。 これで夕食は完璧だ。
 18時に夕食が運ばれて来る。 ボルタレンが徐々に効いてくるのが分かる。 全部食べた。が,まだ,腹が減ってる。 コンビニでおろしハンバーグスパハーゲンダッツも買う。 鎮痛剤の効いているうちに,食べてしまう。 ぜんぜん痛くない。 これこそ,人間の生活だ。 食事は痛みを堪えて根性入れるものではないはずだ。
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 本日のご教訓
・敵は官僚機構だ
・我慢も今日で最後だ。

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